手形裏書の偽造と損害賠償責任に関する法的解説
韓国で手形の割引(満期前に利息を差し引いて現金化すること)を行い、後でその裏書(譲渡の署名)が偽造だったことが判明した場合、どのように対処すべきでしょうか。特に、支払呈示期間を過ぎてしまい、手形法上の権利を失ってしまった場合でも救済されるのかが問題となります。
法的な争点
一部の下級審では、手形所持人が「支払呈示」などの法定手続きを怠って遡求権を失った場合、損害は所持人の過失によるものであり、偽造行為との因果関係がないとして請求を棄却した例がありました。
韓国大法院(最高裁)の判断
しかし、大法院は被害者を保護する立場から、次のような原則を確立しています。
- 損害の発生時期: 偽造された裏書を本物だと信じて割引料を支払った場合、その金銭を支払った即時に、支払った金額相当の損害を被ったとみなされます。
- 遡求権保全との関係: 手形法上の権利を保全するための手続き(支払呈示など)を行わなかったからといって、偽造という不法行為によって生じた損害が消えるわけではありません。
- 損害賠償の範囲: 請求できる金額は、手形に記載された額面金額ではなく、手形を取得するために実際に支払った金額となります。
重要ポイント偽造された裏書の手形を取得すること自体が、すでに不法行為の被害に遭っている状態です。そのため、手形自体の事務的な不備(呈示漏れなど)があっても、民事上の不法行為責任を問うことは可能です。
韓国で生活する外国人へのアドバイス
- 使用者責任の追及: もし従業員が権限なく雇用主の名義を偽造して手形を裏書した場合、その雇用主に対して「使用者責任」を問い、賠償を請求できる可能性があります。
- 証拠の保管: 手形を割り引く際に実際に支払った金額を証明できるよう、銀行振込の明細や領収書を必ず保管しておきましょう。
- 専門家への相談: 手形の支払いが拒絶されたり、偽造が発覚したりした場合は、すぐに法律の専門家に相談し、不法行為に基づく損害賠償を検討してください。
この内容は一般的な情報提供を目的としており、法的な助言に代わるものではありません。




















